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2008年02月06日

ぼくタマちゃん!


今日は残業して非常に眠いのに、なんとなく遊んでます。
過去作ですが小説?でも、どうぞ




 ぜんまい仕掛けの僕のねじを巻いてくれた人達に、優しく仕方がわからなかったから、とうとう最後は、僕一人。冷たい雨に打たれ錆びついてゆく。
 顔を持たない人々に囲まれた街での生活の中で、傷つき壊れながら、僕はゆっくりと停まる時へ向かって進んでいる。
 残りのぜんまいが、切れてしまう、その時まで。

 ねえ、この歌を聞いている人。
 もし僕が街の路地裏や何かで厳かに停止しているのを確認したのなら、それは、例えば段ボールの詰まれた、ゴミ捨て場なのかもしれないけれど、手紙を彼女に渡してくれませんか? 
「僕は元気でやっています」と……。


 最後に笑顔をもらったのは、いつだっただろう。

 遊園地でも、不細工な作りの僕は、いつも仲間はずれ。
 僕を見て泣き出す子供もいる始末。
 転んでもがいていた僕に、手を差し伸べてくれて、
 埃を払ってくれたのは……、君だったね、ミミー。

 あの時は「テーマパークのヒロインが、こんな日陰のすみっこにいちゃいけない、ほらハンナとチックが読んでるよ。人前ではサミーといつも手をつないでおく契約なんだろ」なんて強がったりしてゴメン。


 最近目まいがひどくて、建ち並ぶビルの群れもふらついて見える
 バイト先のラーメン屋でも、どんぶりを毎日のように壊す始末。
 新しくできた友達の足音にもついていけなくて、多分もうすぐなんでしょう。


「はぐれマスコットってお前? ほんとチョー、ウケるし 」
「何で、皿洗いやってんの? てかさぁ、芸やってくんねぇ。芸」
「はぁ〜? つぅかネタぐらいあんだろ。ネタぐらい」
「なんか、お前、ノリ悪くねぇ? 」


「スイマセ〜ン あ! やっぱそうだ! キャー!! マジ? マジで? 写メ撮っていいですか? 写メ? てか てか 触ってみてもいいですか? イヤぁー きも〜ィ」
「も〜う。やめなよマミ〜」
「なんでぇ〜? まじヤバくねぇ!!はぐれマスコットだゼ。ちゃんと2個ついてるしぃ〜、毛むくじゃらだっつ〜の」
「ヤバいって。こっちじっと見てるし。ソイツついてくるかもよ」
「そ、そっか……。
 じゃ、じゃあね〜。バイば〜い。……。
 ……。イャぁぁぁーーーー」

 ふぅーーーっ。


 最後にネジを巻いてもらったのは何時だっただろう。
 横断歩道を渡っている途中で、息切れがして、信号が変わっていくのを他人事みたいにぼんやりと見ていた。

 クラクションの洪水の中、背中のほうから衝撃がして、空が一瞬近くになって、気がつけばアスファルトに口づけしていた。
 暖かい血が僕の回りに染み出して、さっきまで僕の回りにあった温もりに包まれて、ちゃんと見てるのに影みたいなカーテンが閉まっていく。
 たくさんの人が僕のまわりを囲んで、耳鳴りで聞こえないけど、多分さようならさようならって、合唱してくれてるんじゃないかなって気がしてる。


「ミミー。今でも僕のこと、少しは覚えてくれているかい? 」
「ミミー。今でも僕のこと、少しは思い出してくれてるだろう……か 」
「ミミー。今でも僕の名を、少しは口に出してくれているかい?」
「ミミー。僕の名まえを……


 さようならさようならさよならこれでさようなら。
 さようならさようならさよならずっとさようなら。





tamachan.jpg
© 早浪討矢 | Comment(3) | 詩と詞の散文

2007年10月28日

奇跡の降る夜

奇跡の降る夜.bmp



久々の詩です。
て言うか曲です。

というわけで、着メロ風アレンジ。
つまり、イントロと間奏はしんどいんで省いちゃったよバージョン
メロディーも1,2番とミックスしてるんで、ところどころ合ってないですが……イライラしないでね。

それでは、聴いてください。
ゆーチューブで、


『奇跡の降る夜』



離れた暮らし埋めるように
約束してたイヴの夜
せっかくのこの日に
風邪だなんてドジだねと

シーツに潜り込んだキミの
おどけた瞳ただ哀しくて
痛々しい焦りは忘れ
温かく眠りな

不器用な夢が 始発列車を待たせてる
でも今夜だけは 側にいるから

ほんの僅(わず)かな時間にさえ
縛られている二人の
飾れなかった部屋に
奇跡の降る夜


束の間だけの出会いと
永遠の距離くり返す
求める気持ちすれ違い
途方に暮れる日々だよ

触れられるほど側にいる今も
何も変わらず静寂があって
雑誌の恋をめくれば
無いものに ひがんだ

夜が途切れる時が近づくよ
そろそろ出かけなきゃ
足りないもので溢れた
騒がしい都会へ

熱は下がったみたいだね
安らかな寝顔にキスして
ドアを開ければ世界を
飾った白い奇跡


朝 キミが目を覚ましたら
また淋しさが抱きつくだろう
二人への贈り物は
光に溶ける キセキ…




てな感じでしたm(_ _)m

バブリーな頃の香りが漂う詞ですが
15年前に作った作品です。
15年……

そっか…


あるCMへのアンチテーゼを込めた
パロディー作品です。
アイデアの流用ってことで、ひとつ

で、そのCMはといえば……   これ↓
「JR東海 クリスマスエキスプレス」

結局何がアンチなんだかわからないまま
出来上がっちゃいました。

懐かしかい? え、知らないの!

……じゃあね〜^^;

© 早浪討矢 | Comment(2) | 詩と詞の散文
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